九州電力は、電力の作りすぎによる需給バランスの崩れを防ぎ、安定供給を維持するためとして、一部の太陽光事業者に一時的な発電停止を求める出力制御を実施しました。
日照条件が良い九州では太陽光発電が急増、電力需要が少ない日には太陽光発電が供給全体の8割を占める水準にあるそううです。
九電では太陽光で余った電気を揚水発電所に水を貯めるために使ったり、管轄外に送ったりして調整してきたものの、それでも需要が落ちる春や秋の休日には電力が余る状況になってきたため、出力制御に踏み切ったとしています。
しかし、電力が余るんだったら、なんで九電で4機も動かしている原発を先に止めないんですか!?
産経新聞は今日の社説で「安定供給へ当然の措置だ」と書いていますが、例によって「原発ありき」のペテンを書きまくっています。
「電力の需給バランスが崩れると、北海道で起きたように大規模な停電に陥る危険がある」
なんて平気で書いていますが、北海道で起きたブラックアウトは、一カ所集中の発電所で供給が止まり、需要過多になったから起こったのですよ。
分散型発電で供給過多になっている今回のケースとは、真逆です。
全く関係ないケースを持ち出して、「ブラックアウトが起こるぞ、太陽光発電を止めろ!」と脅しをかけるなんて、相変わらず悪質ですね、産経は。
原発は柔軟な出力調整ができないから、原発が一定の電力を生み出し続けることを前提にしなければならないとか経産省は言ってるようですが、フランスやドイツでは原発の出力調整をしています。
ただ、それにはコストと手間がかかるから、やりたくないというだけのことでしょう。
産経社説は、
「政府が導入を進める再生エネは環境負荷が小さく、貴重な国産電源として期待は大きい。だが、発電コストが高いだけでなく、発電量も天候に左右されるなど出力の調整が難しい」
と書いています。
未だに、原発の方が発電コストが安いかのような嘘を書いていることにも、その前段で「再生エネは環境負荷が小さく、貴重な国産電源として期待は大きい」という、以前は産経が絶対書かなかったはずの記述を、さも当然の話のように入れていることにも、苦笑するしかありません。
恥を知らない人は、なんでも書けていいですねえ。
電力が余っているのなら、原発を止めろ!
太陽光発電はもっと増やしていい!
ただそれだけのことです。